ご存知かもしれませんが、インターネット通販には悪い噂が色々とあります。
「商品の代金を振り込んだら持ち逃げされた」
「送られてきた商品が粗悪品で、交換にも応じてもらえない」といった話を聞いたことがある方もいることでしょう。
……残念なことに、これらの事件は実際に起こっていることです。
インターネットは社会に十分浸透しつつありますが、自己防衛の原則は未だ崩れ去っていません。
必要なものは、正しい知識と適切な注意。
安全なインターネット通販のための知識を学んでおくのも、大切なことなのです。
インターネット通販それ自体は、普通の通信販売とそう違った仕組みをしているわけではありません。
Webサイトや掲示板で商品情報を見て、代金を振り込み、商品が届くのを待つ。
基本的な仕組みは、やり取りにインターネットを使っていること以外、普通の通信販売と同じものです。
事実、普通の通信販売でも上に述べたようなトラブルや詐欺事件はしばしば起こっています。
では、何故、インターネット通販でトラブルが起こりやすいのでしょうか。
……その理由は、匿名性と手軽さとにあります。
例えば、考えてみて下さい。
あなたの手許に、不要になったチケットがあるとしましょう。
期日までにまだ間がありますが、あなたは予定が入ってしまい、行けそうもありません。
もしインターネットを使わなかったとすれば、このチケットをどう処分することができるでしょうか。
せいぜいが、友人に対して買わないか聞いてみるか、
情報誌などの「売ります、買います」コーナーに投稿してみるくらいの方法しかないでしょう。
でなければ、金券ショップに売りに行くしかありません。
ところが、インターネットでは話は別です。
あなたはオークションのサイトや、掲示板に「チケットが余っています。
買いたいという方は、下のメールアドレスまでご連絡ください」と書いておくだけでいいのです。
五分とかからない作業です。
ですがそれだけで、あなたは——金券ショップでも何でもない『個人』は、チケットを売ることができるのです。
これはインターネット通販の大きな魅力ですが、
同時に危険な点でもあります。
何故なら、詐欺を働こうという人間にも、わずか五分でその準備ができてしまうのですから。
しかも、インターネットでは電子メールによって大体のやり取りがされています。
顔を見られることもなければ、住所を知られることもありません。
名前も偽ろうと思えば、いくらでも偽ることができるでしょう。
この二つの点が、
インターネット通販でトラブルや犯罪が増える原因を作ってしまっているのです。
……これに対処するには、
まず匿名性を消す=相手の身元を確認することです。
特にオークションなどの個人同士の取引では、
相手の住所や名前を確認しておくことは防衛策として有効です。
できれば電話番号も聞いておいた方がいいでしょう。
プリペイド携帯電話や私書箱でないかも確認しておきたいところです。
これらのことは、騙されないためだけでなく、
後でトラブル(商品が不良品だった、など)が起こった場合にも役に立ってくれます。
また、代金支払いには代金引き換え郵便をお願いするのがよいでしょう。
多少の手間と費用がかかりますが、少なくとも代金を持ち逃げされる危険性を消すことができます。
(カード支払に伴う暗証番号盗聴の可能性もなくなります)
この点さえ守っておけば、危険性は格段に下がることになります。
少なくとも、通常の通信販売と同じくらいには安全に利用することができるでしょう。
インターネット通販は、決して守られた世界ではありません。
ですが、多少の知識と注意力さえあれば、必要以上に恐れることもないのです。
……なお、万が一トラブルに巻き込まれた場合には、警察のハイテク相談窓口に行かれるのが一番です。
インターネット上で相談や注意点の紹介をしているページもあるので、そちらを利用されるのもよいでしょう。